医療・介護・福祉施設が人を採る手段は、この10年で大きく入れ替わりました。かつて中心だったハローワークから、有料の求人媒体・人材紹介・スカウト媒体へと主流が移り、今は無料・有料・デジタルの経路を同時に使うのが当たり前になっています。ただ、ほかの施設が実際に何をどう使い分けているのかは、外からは見えにくいものです。
とくに利用が増えた人材紹介は、費用の負担と早期離職の両方で問題が大きくなっています。
この記事では、医療・介護・福祉施設が実際にどの経路で採用しているのかを、厚生労働省の調査などの公的なデータをもとに整理します。全体像を確認したうえで、自施設がどの経路をどう組み合わせればよいかまで説明します。採用代行(RPO)や人材紹介の具体的な会社選びは、【許可番号つき】医療・介護の採用代行(RPO)11社比較|職種別の選び方【2026年版】で別に扱っています。
💡この記事の要点(TL;DR)
- 採用経路は主に7種類: 人材紹介/求人媒体(求人掲載)/Indeed等の求人検索エンジン/スカウト媒体/ハローワーク/公的・公益の経路(ナースセンター・福祉人材センター)/職員からの友人・知人の紹介(縁故)。加えて、採れなかった時の一時的な充足手段として派遣・紹介予定派遣があります。
- この10年で使う経路が変わった: 医療・福祉の転職入職者の入職経路のうち、ハローワーク経由は2014年の29.9%から2025年上半期の18.0%へ下がり、民間の人材紹介は4.7%から11.8%へ上がりました(厚生労働省「雇用動向調査」)。
- 利用が増えた人材紹介には、費用と定着の問題がある: 有料の人材紹介の手数料を「経営上大きな負担」と答えた割合は病院75.2%、介護施設76.7%です(2025年実施・2026年3月公表の厚生労働省調査)。6か月以内の離職率は、2019年の調査で人材紹介経由24.2%・それ以外12.8%(医療分野)でした。
- 施設ではなく職種で使い分ける: 医師は人材紹介、リハビリ職は養成校、看護助手はハローワークと、職種ごとに実際に採れている経路が違います。採用予算は施設単位ではなく職種単位で組むほうが実態に合います。
そもそも医療・介護・福祉の採用経路には何があるか
医療・介護・福祉で使われる採用経路は、主に7種類あります。 人材紹介、求人媒体(求人掲載)、Indeed等の求人検索エンジン、スカウト媒体、ハローワーク、公的・公益の経路、職員からの友人・知人の紹介(縁故)です。これに、採れなかった時の一時的な充足手段として派遣・紹介予定派遣が加わります。
経路ごとに、何をするサービスなのか、費用がどうかかるのかが違います。まず、それぞれを短く定義します。
- 人材紹介:候補者を紹介してもらい、採用が決まった時に手数料を払う有料職業紹介です。費用は成功報酬型で、看護師や医師などでは1人あたり数十万円から数百万円かかります。
- 求人媒体(求人掲載):求人情報サイト、求人情報誌、新聞広告、養成校への求人票、自社の採用ページなど、求人を掲載・告知する経路です。
- Indeed等の求人検索エンジン:ネット上の求人をまとめて検索できるサービスです。無料で掲載でき、上位表示のためのスポンサー利用をした時だけクリック課金が発生します。成功報酬はありません。
- スカウト媒体:ジョブメドレーなどのスカウト媒体のことであり、登録している求職者に対して、施設側から直接メッセージを送れるサービスです。
- ハローワーク:厚生労働省が運営する公的な職業紹介で、利用は無料です。全国に窓口があります。
- 公的・公益の経路:都道府県のナースセンター(看護職)や福祉人材センター(福祉職)など、公的・公益の無料職業紹介です。
- 職員からの友人・知人の紹介(縁故):職員の知り合いやつてを通じた採用です。
費用の面では、ハローワークと公的・公益の経路は無料、Indeedも無料掲載ができ、成功報酬が発生するのは人材紹介が中心です。この費用の差が、あとで説明する使い分けの前提になります。
なお、2022年に改正された職業安定法で「募集情報等提供事業」の定義が広がり、求人メディアや求人検索、マッチング系のサービスが法律上はっきり位置づけられました。届出制、正確な表示の義務、苦情への対応義務なども入りました。2021年には、求職者に過大なお祝い金を渡して応募を勧めることが禁止されています。求人検索・掲載・スカウトの境目は実務上あいまいになりつつあり、制度の面では、利用が広がる一方でルールも厳しくなっています。
職種別の採用経路の時間軸での違いを見る
2019年の採用経路
同じ施設の中でも、職種によって実際に採れている経路は大きく違います。2019年当時、医師と看護師は人材紹介、看護助手とケアマネジャーはハローワーク、リハビリ職は養成校です。 採用予算は「病院として」「介護施設として」と施設単位で組むより、職種単位で組むほうが実態に合っています。
以下は、採用活動に利用した経路の割合です。複数回答なので合計は100%を超えます。単位は%です。
職種 | 人材紹介 | 募集情報等提供(ネット・SNSの求人サイト) | ハローワーク | 学校等 | 直接募集 | 縁故 |
医師 | 55.8 | 17.6 | 4.7 | 6.2 | 29.9 | 18.0 |
看護師・准看護師 | 78.7 | 43.8 | 81.5 | 45.0 | 58.4 | 30.3 |
看護助手 | 39.5 | 38.0 | 80.2 | 17.8 | 50.7 | 25.9 |
リハビリ職(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士) | 26.8 | 22.2 | 44.6 | 40.8 | 36.6 | 15.0 |
介護支援専門員(ケアマネジャー) | 9.0 | 9.7 | 19.8 | 1.2 | 11.4 | 7.8 |
介護職員 | 41.5 | 36.9 | 68.6 | 18.8 | 32.6 | 25.9 |
介護施設の看護職員 | 27.6 | 18.1 | 36.7 | 3.4 | 15.0 | 12.1 |
出典: 厚生労働省「医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査 集計結果(概要)」(2019年12月)
この調査は、民間の人材紹介を使って採用した実績のある施設を対象としています(医療分野は、予備調査で採用実績が確認された病院2,112施設が本調査の対象)。全国のすべての病院・介護施設の平均ではありません。人材紹介を使っていない施設は含まれないため、人材紹介の割合は全体より高めに出ます。
医師と看護師は人材紹介の割合が高く、看護助手やケアマネジャーはハローワークの割合が高い。リハビリ職は学校等が半分を超えます。同じ施設の中でも、職種ごとに人が採れている経路はこれだけ違いがある状態でした。
2025年の採用経路
それでは2025年の経路はどうなっているのでしょうか?介護・福祉の現場は、無料・有料・デジタルの経路を同時に使うのが前提になっています。 資格を持つ介護職員の採用では、ハローワーク76.7%・有料の人材紹介68.6%・募集情報等提供50.5%が並行して使われています。
以下は、採用活動に利用した経路の割合(介護分野・職種別)です。前の節の2019年と同じ「利用した経路」の割合で、どちらも複数回答のため合計は100%を超えます。ただし調査主体も対象施設も職種の区分も違うため、増減の幅をそのまま「何ポイント増えた」と単純に読むことはできませんので、参考としてご覧ください。
職種 | 有料の人材紹介 | 募集情報等提供 | ハローワーク |
介護職員(資格あり) | 68.6 | 50.5 | 76.7 |
介護職員(資格なし) | 56.9 | 45.8 | 74.6 |
看護職 | 63.1 | 42.3 | 74.5 |
訪問介護員 | 47.2 | 48.3 | 65.3 |
リハビリ職 | 53.9 | 42.1 | 60.7 |
出典: 厚生労働省「医療等分野における雇用仲介事業に関する調査研究事業 報告書」(2026年3月31日公表)。調査の実施期間は2025年6月〜10月。単位は%、複数回答のため合計は100%を超えます。「募集情報等提供」は求人検索・求人メディア・マッチング系のサービスを含みます。
どの職種でもハローワークが最も広く使われ、それと並んで有料の人材紹介と募集情報等提供が使われています。資格を持つ介護職員は人材紹介の利用が68.6%と最も高く、訪問介護員は47.2%と低めです。同じ介護分野でも、職種によって20ポイント以上の差があります。
長い期間で見ると、ハローワークの割合が下がり、民間の人材紹介の割合が上がっています。厚生労働省「雇用動向調査」で医療・福祉の転職入職者(新卒や未就業からの入職を含まない)の入職経路を見ると、ハローワーク経由は2014年の29.9%から2025年上半期の18.0%へ下がり、民間の人材紹介は4.7%から11.8%へ上がりました。
この変化の背景には、3つの理由があります。1つ目は、求職者の使い方の変化です。前掲の2026年3月公表の調査では、有料の人材紹介や募集情報等提供を選ぶ理由として、「スマートフォンで登録・相談が手軽」「求人企業の詳しい情報が分かる」「忙しくて自分で探す時間がない」「労働条件の交渉を任せられる」が上位に挙がっています。シフト制・夜勤・通勤時間など条件の項目が多い医療・介護では、この手軽さが利用につながっています。2つ目は、前の節で触れた2022年の改正職業安定法による制度の整備です。3つ目は、コロナ後の需要の回復と、在宅・地域ケアの需要の伸びです。
人材紹介は利用が増えているが、費用と定着に問題がある
人材紹介は利用が拡大していますが、費用の負担は重く、紹介で入った人の早期離職も高く出ています。 有料の人材紹介の手数料を「経営上大きな負担」と答えた割合は、2025年実施・2026年3月公表の厚生労働省調査で病院75.2%、介護施設76.7%、薬局68.2%、保育所等68.7%でした。
費用の面から見ます。ハローワークと福祉人材センターは無料で、Indeedも無料掲載ができ、課金はスポンサー利用時のクリック分だけです。これに対して、人材紹介は成功報酬型です。看護師・准看護師の紹介手数料は、2019年の厚生労働省調査に回答した病院の全国計で91.8万円、東京23区では107.1万円でした。同じ調査で「手数料は高く、経営上の負担になっている」と答えた割合は69.2%です。2026年3月公表の調査では、看護師・准看護師の紹介手数料の平均は87.3万円でした。調査の設計が同じではないため単純な比較はできませんが、80万円台後半から100万円前後という水準は変わっていません。
定着の面では、次の数字があります。2019年の調査では、6か月以内の離職率は、医療分野で人材紹介経由24.2%に対しそれ以外の経路12.8%でした。看護師・准看護師では23.1%対12.0%です。介護分野では人材紹介経由34.7%、それ以外23.3%で、介護職員では38.5%対25.6%、看護職員では32.5%対22.3%でした。
ただし、これは人材紹介そのものが早期離職を引き起こしていることを示すものではありません。応募が集まりにくい職種や、急いで採りたい案件ほど人材紹介に回りやすく、勤務条件や施設の事情も離職に関わります。こうした要因を取り除いた調査ではないため、経路の違いだけが離職率の差を生んでいるとは言えません。集計の単位や調査の設計が異なるため単純には比べられません、参考として2026年3月公表の調査では、人材紹介経由の6か月以内離職率は、看護師・准看護師14.38%、看護助手23.89%、介護職員18.06%と、2019年の値より低く出ています。
出典: 手数料・6か月以内離職率(2019年値)・負担感69.2% = 厚生労働省「医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査 集計結果(概要)」(2019年12月)。負担感75.2%/76.7%/68.2%/68.7%・手数料87.3万円・離職率(2026年公表値)= 厚生労働省「医療等分野における雇用仲介事業に関する調査研究事業 報告書」(2026年3月31日公表、調査実施2025年6月〜10月)。
一方で、無料の公的・公益の経路の役割がなくなったわけではありません。都道府県ナースセンターの2024年度の求人数は172,522人、求職者数は68,724人、求人倍率は2.51倍で、コロナ前の水準を上回りました(日本看護協会・中央ナースセンター「2024年度 都道府県ナースセンターによる看護職員の再就業実績等」)。福祉人材センターでは2025年度の有効求人倍率が4.17倍、高齢者福祉(介護保険施設以外)は8.76倍でした(全国社会福祉協議会 中央福祉人材センター「令和7年度 福祉分野の求人求職動向」)。公的・公益の経路は、若い人を一度に多く集めることには向きませんが、再就業する人や、地域の有資格者、50代後半から60代の復職者からの応募が多いという特徴があります。ナースセンターを利用して就職した人の割合は、60歳以上で最も高くなっています。
派遣・紹介予定派遣は、通常の採用経路というより、採れなかった時の一時的な充足手段として使われています。2026年3月公表の調査では、早期離職が起きた後の対応として、介護で11.8%、病院で5.3%が派遣会社に依頼しています。
自施設の採用経路をどう組み合わせるか
1つの経路だけを良くするより、費用の高い経路をどこまで絞るかを決めることが大事です。 次の3つの順で組み合わせると、採用が難しい今の状況でも結果が出やすくなります。
1つ目は、無料の公的な経路をやめないことです。ハローワークは全国に窓口があり無料で、ナースセンターや福祉人材センターは、再就業する人や地域の有資格者、50代後半から60代の方の採用で役割を果たします。応募が集まる速さでは民間に劣る場面があっても、リスクが少ない窓口として残す価値があります。
2つ目は、自社の採用ページ・求人検索エンジン・募集情報等提供を、掲載するだけで終わらせないことです。求人原稿を改善し、給与や勤務条件の書き方を見直し、応募から面接までの流れを整え、面接日程を決める速さまで手を入れて、はじめて直接応募や低コストの応募が増えます。掲載しただけでは成果は安定しません。
また、同じ募集情報等提供の中でも、ジョブメドレーのようなスカウト型の媒体も増えてきています。従来型の掲載して待つだけの採用から攻めの採用へと市場が変わりつつある中で、事業者が積極的に採用を促進することが求められてきています。詳しくは、ジョブメドレーRPOの記事をご覧ください。
関連記事:ジョブメドレーの採用代行とは?費用・任せられる範囲・失敗しない選び方
3つ目は、人材紹介を、応募が集まりにくい職種と急いで採りたい時だけに絞ることです。そのうえで、人材紹介会社の評価を「採用できた人数」だけで見るのをやめ、「入社6か月後に定着したか」「早期離職した場合の返金や再紹介の条件」まで含めて管理します。看護師や介護職で人材紹介の割合が高い施設は、短い期間では採用できても、費用が特別に高い手法である以上、定着が低い状態は避けたい事象であるからです。
そして、採用予算は施設単位ではなく職種単位で組みます。前に見たとおり、職種によって利用すべきチャネルが変わってきます。職種ごとに使う経路と予算を分けるほうが、実態に合った配分になります。
なお、採用候補者の管理については、採用管理システムが求められます。医療・介護・福祉・保育のATS(採用管理システム)選定ガイドで詳しく解説しておりますので、よろしければあわせてご覧ください。
まとめ
医療・介護・福祉の採用経路は、2019年も2025年もハローワークが最も広く使われています。変わったのは、その横で有料の人材紹介と募集情報等提供の利用が伸びたことです。転職して入職した人の経路で見ると、ハローワーク経由は2014年の29.9%から2025年上半期の18.0%へ下がり、民間の人材紹介は4.7%から11.8%へ上がりました。
ただし人材紹介は、費用と定着の両方で負担の大きい経路です。手数料を「経営上大きな負担」と答えた割合は病院75.2%・介護施設76.7%、看護師・准看護師の紹介手数料は平均87.3万円でした。6か月以内の離職率も、2019年の調査では紹介経由24.2%に対しそれ以外の経路12.8%です。
データに沿った職種別の最適な打ち手をとることで、貴施設の採用成功が近づくものと考えています。ご参考になれば幸いです。
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著者について
宮前 貴史(株式会社プロリク )
大学卒業後、個人事業主として約5年半にわたり、BtoC・BtoB領域で営業から企画・運営までを一気通貫で経験。その後、ベンチャー企業にて採用担当として制度設計に従事し、さらにRPOサービスの立ち上げ責任者として、スカウト業務の仕組み化から実践までを牽引。プロリク参画後は、その豊富な実務経験を活かし、ITエンジニアのスカウト業務を中心に複数クライアントの採用成功を支援している
よくある質問
Q. 医療・介護施設で最も使われている採用経路は何ですか? 職種によって違います。厚生労働省の2019年の調査(民間の人材紹介の利用実績がある施設が対象)では、採用した人数のうち民間の人材紹介が占める割合は、医師35.0%、看護師・准看護師38.5%、介護施設の看護職員46.0%と高い一方、看護助手はハローワーク34.9%、ケアマネジャーはハローワーク35.3%、リハビリ職は学校等51.5%が最も多くなっています。
Q. 看護師の人材紹介手数料はいくらですか? 厚生労働省の2019年の調査に回答した病院の全国計では、看護師・准看護師の紹介手数料は91.8万円でした。地域差があり、東京23区では107.1万円です。2026年3月公表の調査では平均87.3万円でした。調査の設計が同じではないため単純には比べられませんが、80万円台後半から100万円前後という水準です。成功報酬型のため、採用が決まった時に発生します。
Q. 人材紹介と採用代行(RPO)は何が違いますか? 人材紹介は候補者を紹介してもらい、採用時に成功報酬を払う仕組みです。採用代行(RPO)は、求人媒体の運用・スカウト送信・応募者対応・面接調整といった採用業務そのものを外部に委託する仕組みで、月額固定や成果報酬など料金の形が異なります。詳しくは【許可番号つき】医療・介護の採用代行(RPO)11社比較|職種別の選び方【2026年版】で説明しています。
Q. ハローワークは医療・介護採用でまだ有効ですか? 有効です。無料で全国に窓口があり、再就業する人や地域の有資格者、50代後半から60代の方からの応募が多いという特徴があります。ナースセンターを利用して就職した人の割合は60歳以上で最も高く、若い人を一度に多く集めることではなく、地域に密着した採用や復職者の採用で役割を果たしています。
Q. Indeedは無料で使えますか? 無料で掲載できます。課金が発生するのは、上位表示のためのスポンサー利用をした時のクリック分だけで、採用が決まっても成功報酬はかかりません。
Q. 人材紹介で採用した人は定着しにくいのですか? 2019年の厚生労働省調査では、6か月以内の離職率は医療分野で人材紹介経由24.2%・それ以外12.8%、介護分野で34.7%・23.3%でした。ただし2026年3月公表の調査では、人材紹介経由の6か月以内離職率は看護師・准看護師14.38%、介護職員18.06%と、より低く出ています。調査の設計が異なるため単純には比べられません。また、応募が集まりにくい職種や急ぎの案件ほど人材紹介に回りやすく、その影響を取り除いた調査ではないため、経路の違いだけが離職率の差を生んでいるとは言えません。
Q. 派遣は採用経路として使うべきですか? 派遣・紹介予定派遣は、通常の採用経路というより、採れなかった時の一時的な充足手段として使われています。2026年3月公表の厚生労働省調査では、早期離職の後の対応として介護で11.8%、病院で5.3%が派遣会社に依頼しています。
Q. 採用予算は施設単位・職種単位のどちらで組むべきですか? 職種単位をおすすめします。同じ病院でも、医師は人材紹介、リハビリ職は養成校、看護助手はハローワークと、職種ごとに採れている経路が違うためです。施設単位で一律に組むより、職種ごとに使う経路と予算を分けるほうが実態に合います。
Q. なぜハローワークの割合は下がっているのですか? 厚生労働省「雇用動向調査」で医療・福祉の転職入職者の入職経路を見ると、ハローワーク経由は2014年の29.9%から2025年上半期の18.0%へ下がり、民間の人材紹介は4.7%から11.8%へ上がりました。これは転職して入職した人の経路で、新卒などを含む全採用者の割合ではありません。スマートフォンでの登録・相談の手軽さや、2022年の改正職業安定法による求人メディアの制度整備が背景にあります。